家庭内におけるガス中毒の事故は、一般的に一酸化炭素中毒です。しかしなぜ一酸化炭素は人体に有害なのでしょうか。
人が生きていくうえで酸素が必要です。肺に入った酸素は血液中のヘモグロビンと結合して体内全体に運ばれていく仕組みになっています。
ところが、一酸化炭素は無色、無味、無臭の気体であり、空気中に拡散した場合気付きにくい気体であって、血液中のヘモグロビンと結合する力は酸素との結合力に比べ約200倍も強い気体なのです。そのため一酸化炭素を少量吸収してもヘモグロビンと結合して、血液の酸素運搬能力が著しく低下してしまい、細胞が酸素を利用できなくなるのです。
この現象によって起こる症状を一酸化炭素中毒といっているのです。
一酸化炭素中毒の初期の症状は、頭痛や耳鳴、めまいなどですが、血中の一酸化炭素濃度が上昇すれば、視力障害や呼吸促迫、網膜出血が起こります。重症ではケイレン、昏睡になり、呼吸や心機能が抑制されてしまい、命が危なくなります。
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